地方公務員が中小企業診断士資格取得を目指してみる

粒見柄人と申します。市役所職員による中小企業診断士試験合格までの軌跡です。

生産性を高める、マッキンゼー式の働き方【書評】

こんにちは、つぶからと申します。閲覧していただき、ありがとうございます。

 

日々仕事をしていくなかで、生産性が低いことをやってしまったな、ということ、しばしばありませんか?取引先や上司との間での資料や指示の手戻りや、結局何も決まらない会議などがあると、気分も沈んでしまいます。

そこで、今回は「生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの(伊賀泰代さま著)」の書評を行い、生産性を高めるために必要なことは何であるのか、記事にまとめたいと思います。著者はかの有名なコンサルティングファームであるマッキンゼーで人事担当者を17年間務めた方であり、日本式の働き方に対して問題提起をされています。

この本、経営者向けでもあり、研修部門向けでもあり、管理職向けでもあり、平社員向けでもあることから、ターゲットはビジネスマン全般なのかな、と感じました。ただ、平社員であっても経営者や管理職の視座に立って仕事していくべき、という観点からすれば優れている本だと思います。

今回は、生産性についてのエッセンスを抽出しつつ、平社員向けの情報を多めにまとめてみます。

 

生産性とは?

まず、生産性の定義を申し上げると、生産価値÷投入価値となります。言い換えれば、成果物÷投入資源量であったり、アウトプット÷インプットであったりします。

ここで生産性を上げるには、分子であるアウトプットを上げるか、分母であるインプットを下げるかのどちらかになります。

現在、日本社会で問題になっているのは、アウトプットを上げるために、インプットである労働時間を投入し続けることで、長時間労働が発生してしまうことです。

労働投入量を増やすという一面だけで解決するのではなく、アウトプットを上げる、あるいはインプットを下げることで、生産性を向上させるべきなのです。

 

生産性を上げるとは?

 著者は、生産性は改善(インプルーブメント)と改革(イノベーション)によって向上させられると主張しています。

既存の手法の範囲内で小さく生産性を上げるのが改善、根本から変えることで生産性を大きく上げるのが改革ですね。

いずれも、日本では技術分野である製造業で根付いてきた考え方ですが、非技術分野であっても同じように、改善や改革はできるのです。

特に改革については、技術分野では、基礎研究の結果、応用技術が発見されたりして、イノベーションが起きるというのは一般的なイメージですよね。しかし、非技術分野においては、ある問題に対して、解決を強く希求することで、イノベーションが起こりうるのです。例えば、貨幣制度は、物々交換だけでは不便である、という問題解決の手法であり、経済学者が生み出したわけではありません。

非技術分野で働くビジネスマンであっても、改善と改革で、生産性を上げていくことで、働き方改革に繋がり、ライフワークバランスの実現に寄与するのです。

 

具体的にはどうすれば良いのか?

改善と改革について述べましたが、すぐに取り掛かれるのは改善です。本書で紹介されている改善手法を紹介していきます。

 

①ストップウォッチで作業時間を計測する

先ほども述べましたが、日本では製造業では改善という文化が根付いています。作業時間を計測して、より速く作業することを目指すのは、インプットに対するアウトプットを高めることになり、製造業では当たり前の文化です。

ビジネスにおいても、メールの返信、資料作成など、ストップウォッチでなくても構いませんが計測して、その結果をエクセル等に所要時間を記録しておきます。そして、次にその作業を行う際には、前回より速くこなすことを目指してみてはいかがでしょうか?

 

②ブランク資料の活用

資料を作成する際に、とりあえず全体の構成と概要だけを記載したものを、空欄が多いことからブランク資料と呼びます。

このブランク資料を用いて、上司等にこの方向性で進めて良いか確認してから、本格的に資料を作成しましょう。

最後、作成後に根本から修正されると、今までのインプットの大部分が無駄になります。

 

③会議の達成目標の共有

会議の際には、最終目標であるアウトプットを設定し、メンバー全員に共有しましょう。

「〇〇の対応策について」という議題を設定してしまうと、目標が見えません。「〇〇の対応策の洗い出し」とか「〇〇の対応策の最終決定」など、アウトプットを明確にすることで、無駄な会議はなくなり、会議の生産性を高められるでしょう。

 

こんなところです。

本書には、私が記載した以上に、生産性とは何たるかということや、資料の作り方及び会議の進め方でもさらに多くの生産性向上の手法が散りばめられております。

また、今回の書評では触れていませんが、チームの生産性を上げる管理職のあり方や、トップパフォーマーの異動の考え方、研修の行い方などについても言及されており、管理職や研修部門の方にとっても大変参考になる書籍だと思います。

興味のある方は、是非ご確認ください。