地方公務員が中小企業診断士資格取得を目指してみる

粒見柄人と申します。市役所職員による中小企業診断士試験合格までの軌跡です。

発想法としてのKJ法を活用して会議を生産的にしよう【書評】

こんにちは、つぶからと申します。閲覧いただき、ありがとうございます。

 

無駄な会議を減らしたい

会議を行った際、例え当事者であっても、全体内容を把握することは困難ですよね。さらに続きの会議があった日には、前回の内容の捉え方に個々人で差異が出るのも致し方なく、また前回の繰り返しになり、非生産的だなぁ…と、みなさんは感じたことがあるのではないでしょうか?

さて、今回はそれを解決するための書評です。「発想法 改版 創造性開発のために」(川喜田 二郎さま著)について記します。こちらは中公新書の本なのですが、初版が1967年で、初版を2016年までに89版まで発行し、さらに2017年に改版として発行されるという、超ロングセラーな新書です。

著者は京都大学人文学部の地理学科を卒業しており、大学教授も務めていた方なのですが、野外での活動をしていくなかで、その効果的なアウトプットを体系的に確立した結果がKJ法として世に広まったのです。

 

KJ法とは何か?

みなさんは、KJ法という言葉を知っていましたか?私は知りませんでした。しかし、本書でKJ法の手順を見た時には、これ知っているぞ!となりました。KJ法という名前の知名度が低い割には、その手法は広く世間に知られていると思います。

私の場合は、研修の場においてグループ討議をするときに、講師が「付箋に内容をメモしてホワイトボードに貼り付けて、最後にまとめてみよう」と指導されたことがあります。その手法が、まさにKJ法(Kawakita Jiro法)なのです。

 

KJ法の手順とは

まず必要なのは、 付箋とペンとホワイトボード(あるいは大きなテーブル)、まとめ終わった後にクリップを使います。そして、記録係をひとり選定します。会議が開始されたら、記録係は各人の発言のエッセンスのみを付箋にまとめていきます。会議終了後に、この付箋を、小グループ、中グループ、大グループの順にグループ編成します。それぞれのグループに名前を付けると、ひと目で会議内容が図示されたものが出来上がります。この手法をKJ法A型図解法と呼びます。最後に付箋をクリップでまとめておきましょう。

気を付けなければいけないポイントは2点あります。

まず、記録係はエッセンスを抽出するときに、必要以上に抽象化しないことです。頭の良い方であれば、自分の言葉で言い換えをしたくなりがちですが、抽象化により発言の意図や雰囲気が損なわれる可能性があるため、留意しながら記録しましょう。

次に、グループ編成の際には、必ず小グループから編成することです。これも仮説を立てるのが得意な方であれば、大量の紙片を見たときに、大グループの編成が直感的に推測できてしまうかもしれません。しかし、最初から大編成に分けてしまうと、イレギュラー的な付箋までもが、本来は違う意味付けができ、新たな発想につながる可能性があったにも関わらず、大編成に紛れてしまい、埋もれてしまうため、小編成からグループ化していきましょう。

 

KJ法のメリットは?いかに会議を生産的にするか?

KJ法は、野外科学の分野から著者が見出したものですが、様々な分野で活用が可能であり、導入部分でも触れましたが、会議や討論についても応用でき、その効果を高めることができます。

まず、KJ法A型図解法を用いることで、会議の内容を具体的なイメージに落とし込むことができます。最初の会議の後に この図解を共有することで、会議の結果を参加者全員の頭の中に落とし込むことができます。また、次回の会議の冒頭に示しても良いですね。図解を前提に話し合うことで、内容が発展していく会議になったり、前回小さな編成だったものから、新たな着眼点を得て、解決に至ったりすることが考えられます。

また、KJ法AB型文章化という手法もあり、こちらは報告書にを作成する際に有用です。KJ法A型図解法をもとに、付箋の内容を拾いながら文章化していくと、単に速記した内容や議事音声から文章をまとめるよりも、体系化したものが作成できます。報告書の作成が求められる会議であれば、ぜひKJ法AB型文章化まで行いましょう。

 

普段の仕事でも無意識にKJ法を使っている

このKJ法というのは、実際に私たちが仕事をしているときに、無意識に行なっている内容を発想法として著者が体系化したものです。

私も、会議内容を脳裏にイメージしたり、報告書の構成を考えたり、そうしたときに無意識にKJ法に近いことを行なっているなぁ、と思いました。

しかし、一回が短い会議であれば、無意識でやっていても良い(情報共有できない点はダメですよ)のでしょうが、ボリュームのある会議である場合、そもそも無意識下だけでは情報量を処理しきれません。そこで、これを現実に落とし込むための手法としてKJ法が見出されたのです。

つまり、KJ法を導入するというのは、これまでも無意識下で行なってきたことを現実で行うだけであるため、新たなことを始めると言うよりは、従来手法のグレードアップに過ぎないのですから、ぜひ積極的に導入し、無駄な会議を少しでも減らして、毎日を生産的に過ごしましょう!

 

以上です。

私も実践する機会があれば、職場でやってみたいと思います。今の職場では、あまり会議らしい会議に出席することが少ないため、活用の機会は少なそうですが、中小企業診断士の世界であれば、コンサル手法のひとつとして取り入れると効果的だね、って感じています。将来に向けて、ひとつの武器を手に入れたつもりで生きていきます。